私の母は、統合失調症という精神疾患を患っています。
統合失調症とは?
統合失調症は、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。
それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け(生活の障害)、「感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい(病識の障害)、という特徴を併せもっています。
引用元:統合失調症|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
およそ、100人に1人弱がかかる頻度の高い病気です。
伯母の話によると、母が学生の頃にお兄さんが自死した事が原因とのこと。
しかし、常に症状が出ている訳ではなく
1年の内に1、2度ほど2~3ヶ月位、うつ状態になりますが
その時期を乗り越えるととても元気で明るく笑顔が素敵な母です。
歳を重ねる毎に、症状の重症度や期間が短くなってきて
徐々に症状は良くなってきて、普通の生活を送っています。
しかし、完全に完治することは難しい病気です。
なので、本人や家族は病を受け入れて共に生きていくことが必要となります。
うつ病や自律神経失調症などと似た症状が出ますが
決定的な違いは「幻覚・妄想」という症状が出る事です。
母には幻聴があり、症状が悪化するとその幻聴を独り言のようにボソボソと話し始めるようになります。
母の症状が悪化する時は決まってキッカケがあります。
それは、身内の不幸や苦手な出来事に遭遇した時です。
そして、今回もまた伯父がガン末期という連絡が来たことがキッカケで少しうつ状態に入っています。
症状がひどかった時は、家事も出来ず引きこもり状態でしたが
最近は、症状が出てきても必要最低限の家事はなんとかこなしています。
再発した時は、本人が一番辛いと思います。
しかし、うつ状態の母を見て一緒にいる家族もやはり大変です。
いつもネガティブな発言ばかり聞かされると
気持ちに余裕がない時は
父も兄も私も母に対してイライラしたり、キツイ口調になってしまうことがあります。
数年前のお正月に実家で食事をしていた時
母に症状が出ていた時期で、母に対しての対応を夫が見て
「お母さんに対して、皆冷たすぎるよ。もっと優しく接してあげなよ。」
と言われて、ハッとさせられました。
母の病気について、精神的な病気だという事は小さい頃から認識していましたが、正式な病名などは本人に聞いても詳しく話してくれなかったのです。
自律神経失調症かな?と思っていました。
夫の言葉がキッカケとなり、少しでも母の辛さを理解する為に
母の病気について知ろうと思い、初めてネットで母の病気について調べたのです。
そして、統合失調症だということが分かりました。
病気の辛さは、体験した本人しか分かりません。
でも、少しでも理解しようとする気持ちが大切だと、夫のおかげで気付くことが出来ました。
今日も朝出勤すると
(実家近くの父の会社で働いています。)
トボトボと歩く母を発見。
「どこ行ってたの?」
と聞くと
「○○さん(母の知人)のお見舞に行こうと思って、バス停まで行ったんだけど、具合が悪いから戻ってきた。車で連れてってくれる?」
と言われました。
現場に出ている父に電話して、少しの間事務所を空けることを伝えて、母と一緒に地元の総合病院までお見舞に行ってきました。
症状が酷かった時は、自分のことでいっぱいいっぱいだった母が
自分自身も症状が出始めて落ち込んでいるのに
知人のお見舞に行こうとする姿に母の成長を感じることが出来ました。
私も未熟な人間なので
母に対していつでも菩薩のようにはいられませんし
イライラする事もあります。
けれど、少しでも母の気持ちを考えて寄り添っていきたいと思っています。